スパークス ブラザーズ

ロックの兄弟デュオ、スパークスのドキュメンタリー「スパークス ブラザーズ」を、渋谷シネクイントで観た。
エドガーライトが2021年に撮った作品。ハーフネルスンと名乗っていた頃から、いま上映中の「アネット」までが取り上げられている。
15歳から彼らのファンである私におもしろかったのは、ロンメエルが高校時代はフットボールの選手だったこと。お父さんを早くに亡くし、いいお母さんのもとで家族3人、団結して、過ごしたそうだ。
アイランドレコードで、マフウィンウッド(登場)のプロデュースにより「Kimono My House」を大ヒットさせ、一躍スターになったものの、次の次の「Indisceet」と「Big Beat」外して、ジョルジョモロダーを迎えての「No.1 In Heaven」でまた当てて、そのあとまた沈んで…と有為転変のようなことを繰り返し、そのあと「Lil Beethoven」でまた大ヒットを放って…という彼らの歩みが追って描かれる。
いいのは、監督をはじめ、スパークス に愛情を持った人ばかり登場すること。たとえば、ビサージのラスティイーガンは「スパークス がいたから英国にニューウェーブに生まれた」と証言する。
私によかったのは、スパークス バンドとしてシンドラムを叩いていた美人女優のクリスティヘイドン(のコメント)。「7年間レコード会社の契約がとれなかった時期でも、2人は毎日曲を書いてた」と言って、涙を流す。
興奮もしたけど、ほんわかした気分にもなれた映画だったのだ。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。