ギレルモ・デルトロの展覧会

マニアに超人気の映画監督ギレルモ・デルトロの創作世界をテーマにした

「At Home With Monsters」という展覧会がロサンジェルスの

ラクマ(LACMA)ことLos Angels County Museum of Artで開催中。

仕事の合間を縫ってCG編集部の大谷秀雄氏と駆けつけました。

「パンズ・ラビリンス」や「パシフィックリム」といった映画で知られる

メキシコ人監督デルトロの

好きなもの/影響を受けたものがずらりと展示されています。

だいたいにおいて不気味なものです 苦笑

展覧会タイトルにあるようにまとめのコンセプトは「アットホーム」


デルトロの創作の根源を

子どものときから今にいたるまでの家で培ったものとみて

それを中心に展示は構成されています。

「Innocence and Childfood」

「Victoriana」

「Magic, Alchemy and the Occult」

「Movies, Comics, and Pop Culture」

「Frankenstein and Horror」

「Freaks and Mosters」

「Death and the Afterlife」と分けられて並べられます。

ディズニーの諸作品の展示も多くされています

(さすがお膝元)

「ファンタジア」に出てくる魔人チェルノボーグをはじめ

主人公たちが闇を恐れるシーンなどが

(幼い)デルトロに影響を強く与えたことが紹介されます。


ゴヤ

エイリアン

ラブクラフト

ルドン

石岡瑛子(「ドラキュラ」の衣裳)

アメリカのコミクス

メビウス(フランスのBDのアーティスト)

フランケンシュタインの怪物

浮世絵

プロレス

上は「パシフィックリム」の衣裳。

「カイジュウ」やロボットもさることながら

デルトロにとっては「子ども」というのが最大のキモだったとわかります。

主人公マコは幼い日のデルトロそのもののようです。

人気の高い「パンズラビリンス」のパン(牧神)のモデル

デルトロを思わせる体型のこのひとは一所懸命に撮影していました。

メキシコの家でデルトロがアメコミを読みふけり

ハマースタジオのホラーにおびえ

医学書などで発見した不気味なものを通して

超自然的なものへの畏怖の念をふくらませていったイメージが

上手に構成されています。


一見の価値があります。

かなりマニアックな展示で

キュレーターは楽しかったか

死ぬほど苦しかったか

どちらでしょうか。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。