急いで出した?

集英社の「自由の危機」、なかなかおもしろく読んだ。多くの章が(まだ解決していない)菅総理による日本学術会議の会員任命拒否の問題にあてられている。
問題の本質は政府がアカデミアに介入してきていることで、一般の私たちに関係ないと思っていると、ある日突然、自分にも似たようなことが起こるよ、と著者たちは警告している。
重いテーマだけど、軽く読めて、おもしろい。一つだけ難があるのは、製本が荒っぽいこと。ダストジャケットの裁断寸法が間違っているうえに、巻きかたもいいかげん。持っていると、外れてきてしまうほど。
急いで出したんだろう。ある種の本には旬がある、という見本。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。