痕跡を残すということ

英国のジャガーランドローバーがSVOという特別サービスを展開中。

顧客の好みにしたがってクルマの特注を受けるというもの。

Special Vehicle Operationという部署で

さまざまな色や素材を選べます。

まずは上記のようにコンフィギュレーターで。

それから実車へ。


このクルマは半ツヤ消しで塗装されています。

聞くところによると

米国のスピードボートの会社のオーナーが

ボートのハルのイメージで塗装を希望したのだそうです。

ボディが大きいからけっこう迫力です。

下半分は緑で海面のイメージにしていたらどうだったでしょう。


内装もこんなふうにかなり自由。

そもそもジャガーランドローバーは

趣味がいい内装が特徴的なので

そこからあえて変えようとするのは

けっこう勇気がいる作業です。

そのために担当者はデザイナーから選ばれたりしています。

なぜこんなことをするのか。

デザイン評論家の柏木博さんは

工業デザインに囲まれていると人間は”痕跡”を残したくなるものだと

書いています。

教科書の落書きにはじまり

iPhoneのデコレーション

さらに

こんな高価なカスタマイズまで

やっていることは同根なのでしょう。

#ジャガーランドローバーのSVO


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。