ボルボがピュアEVを初めて発売した日

ボルボカージャパンがピュアEV「C40リチャージ」を日本に導入。その発表会と、同社の新社長、マーティン・パーソン氏へのインタビューが、青山で行われた。

私はパーソン新社長に会うのはこのときが初めて。日本語が驚くほどうまい。明治大学で学んだあと、当時のボルボジャパンで10年勤務したという経歴の持ち主だ。もちろん語学的才能は大きいだろうけど。

このC40リチャージ(ボルボではプラグインハイブリッドやピュアEVに「リチャージ」というサブネームをつけている)のおもしろさは、オンライン販売でのみ売られること。ボルボはすでに世界のいくつかの市場で、この販売方法をスタートさせているそう。

理由は、ディーラーに行くのをあまり好まない層にとってハードルを下げること、とパーソン社長は説明してくれた。納車はディーラーで行われるんだが、ふらりとショールームに立ち寄るのがむずかしいため、結局、クルマを買わない層が少なからず存在すると判断しているんだろう。

おもしろいのは、オンラインで注文しやすいように、オプションを極力減らしていること。間違ってよけいなものを注文したり、注文しなくてはならないものを忘れたり(電動格納ミラーとか)というケースへの対処だ。

従来のガソリンエンジンモデルや、ハイブリッドモデルは、これまでどおりディーラーでの販売となる。はたしてボルボはこのあと、オンライン販売に大きく舵を切るのかという質問についてパーソン社長は「そんなことはなく、共存共栄」と語った。でもあたらしい時代が来ているのもまた事実だなあと私は思った。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。