まず心配したのはここ

私が昔からずーっと好きなのが「トップス」のカレー(とチョコレートケーキ)。渋谷でメシとなると、すぐ思い浮かぶのが、西武百貨店のなかにある同店(の支店)だ。
このあいだも、渋谷の出版社のウェブメディア担当、I氏らとランチで堪能。ここって、値段もそれなりだけに、ライスのおかわりが(おそらく延々と)できる。
写真は私がもっとも好んでいるビーフドライカレー(2090円)。牛肉の独特の臭みをうまく活かし、ほんのりとした甘みとともに、ほろほろとしたビーフストロガノフというのか。立派な「洋食」だ。
現在、親会社のセブン&アイが、そごうとともに西武百貨店の売却を検討中といわれている。次の入札に向けて動いているのは、シンガポール政府系ファンドのGICで、売却してしまったら、西武百貨店どうなっちゃうだろ。
昔はとんがっていた西武も、いまは妙にまったりしていて、もうかってないんだろうなーと推測できる。
もし内容が整理されてしまったら、トップス、どうなるんだろう。東急が再開発の名の下に、渋谷のいいかんじのおいしい小さな店を軒並み潰した。カレーの店なんて、というのは思い上がりで、小さなものを大事にすることが街を守ることなんだ。と、私は心配しているのだ。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。