Chinatown in San Francisco

サンフランシスコではひさしぶりにちょっと自由な時間があったので、チャイナタウンへと足を伸ばした。ほんと変な一角だ。なごむけど。こんなふうに、アメリカの四角いビルを飾り建てたようなレストランが何軒もある。

私はここでランチを食べようと思った。ひとりだと気後れするけれど、まあ、そこはおなじアジア人の店ということで緊張感は薄い。

こんなかんじもいいなと思ったが、一人じゃおそらく食べきれない。店内では(米国の常として)ほとんど照明のない室内で、白人たちがおいしそうに料理をほおばっている。ここは今度があれば、そのときの楽しみにしておこう。

で、入ったのはPhoとおおきく看板を掲げていたベトナム料理。いろいろ過去のいきさつがあるわけで、ことの是非はともかく、米国にいる越南のひとたちなら、うまいもん、食べさせてくれるんではないか、と思ったのだ。

これはブンチャジョ。日本でもおなじみの、揚げ春巻きとビーフンのサラダふうの一品だ。自分の撮った写真を見ると、うまそうなのだけれど、じっさいは飽きる。揚げ春巻きは皮が分厚く、それが油をたっぷり吸っているため、だんだん胸焼けがしてくる。

ビーフンには味がなく、最初から春巻きを壊して混ぜるべきだったかもしれないが、これも飽きる。サラダを食べる感覚でドレッシングをあとでかければよかったかも。

自分の経験からいうと、うまいベトナム料理の1位は(とうぜん)現地、2位がミントを惜しげもなく使ってくれるパリ、3位が(繊細な味つけの)東京。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。