Museum Of Sydney

シドニーで印象ぶかかったのは、日本で想像するより、先住民族の復権が進められていること。ユニオンジャックと南十字星を組み合わせた豪州の国旗とともに、アボリジニナル・オーストラリアンの三色旗がいたるところに掲げられている。

私が泊まったインターコンチネンタルホテルの向かい側に「Museum Of Sydney」(Corner Phillip and Bridge Streets)があり、そこはこの土地に英国の船が入植してきてからの、先住民族の戦いが積極的にとりあげられている。

歴史をよむと、18世紀から、入植者たちによる大虐殺が行われてきたことに慄然とする。スポーツハンティングといって、銃による人間狩りをやったり。アフリカのことを暗黒大陸とする表現があるけれど、人間の暗黒面は、アメリカ大陸やオーストラリアなどでよくわかるのが悲しい事実だ。

たいへんきれいな展示で、英国の簡単のミニアチュアなどは観ていて飽きない。これを観にいって、先住民族との歴史に触れる。こういう組合せは美術館としてうまい。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。