やっぱりキャラがある

アウディは「技術による前進」を企業スローガンに掲げている。先日乗ったアウディRS6アバントは、パワフルなガソリンエンジン搭載のステーションワゴン。
電動化が進む時代にアナクロっぽい、というイメージもあるけれど、一方でe-tron やまもなく正式発表されるQ4 e-tron といったピュアEVを作っている。この幅の広さが、なかなかのものだ。
アウディのモータースポーツ部門が開発を手がけるだけあり、RS6はすばらしく速い。すばらしいというのは、はやいだけでなく、ハンドルを動かしたときのボディの動きなど、スポーツカーのように楽しませてくれるのだ。
先日、アウディではこれからこの企業が向かう先、いわゆるロードマップについてオンラインでの発表会を開催した。
電動化を強く推進していうという内容だった。そのなかで、みんなが好きなRSはどうするのか、という質問がジャーナリストから寄せられた(チャット形式で書き込むようになっている)。
アウディの開発部門のトップは、それについて、継続して作る、と答えた。私はその答えが好きだった。ただし、新規開発はせず、いまあるものを磨いていくとのこと。
磨いていく、とは、パワーは維持しながら、燃費を中心に効率を上げていくことを意味しているそうだ。あんまりきれいごとに終始せず、クルマ好きを置き去りにしないというアウディの回答、よかった。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。