これぞインポッシブルドリーム

首都高の日本橋エリアで大きな工事が始まるとのこと。なんと地下化計画だ。バブル経済下の一時期、景観を著しく損ねていると大きく批判された日本橋の上を通る環状線を地下に潜らせるんだと。
橋にのしかかるような道がなくなれば、きっとかなりスッキリするに違いない。でも、あのときはそのままで、なんでいまさら?という気も。
5月には江戸橋と呉服橋の入り口を閉鎖して着工らしい。だけど、完成予定はいまから20年後なんだとか。壮大な計画だ。
でも本当にこの計画は必要とされているのか。このままいけば、将来は動力や運転支援システムが乗り物のかたちが変わるだろうし、そのときには道路のインフラだって、同じというわけにはいかないんじゃないか。そこ、見据えているか。
そもそもいまのように、既存の路線にどんどん新しい路線を継ぎ足すやり方にも、私は疑問を持っている。好例は、渋谷から東名高速に接続する3号線。大井から清新町をつなぐ高速中央環状線がここにもつながったことで、渋滞の名所になってしまった。都心から東名高速へと行くのは、むしろ下道のほうがスムーズといえる。
ここにきて首都高はけっこうな値上げを実施する。22年には、東京を縦断とか横断すると、乗用車でも2000円近くの通行料を払う必要が出てくる。書き出すとキリがない首都高である。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。