アガト・メイの木版画

パリの話のつづき。昼間時間があったので、ふだんの出張ではなかなか出来ない。ぶらりと美術館へ。ケ・ド・コンティのボザールではアガト・メイの展覧会を開催していました。2016年、銅版画家のマリオ・アバチ・アカデミーによる版画家の賞(多少意訳)の優勝者。

メイは木版画家ですがじつにすてき。黒い部分と遠近法の表現に惹かれます。社会批評の視点をもった作品も多く、現代的なアーティストだということを強く感じさせます。

ポスターになっているのは大きめの作品でメイ独特の布などのテクスチャーの表現がクラゲの足にもしっかり活きています。また暗い海の底にいる魚が暗黒のなかから姿を現す、また姿を消す表現もみごと。

細い線で同心円を掘っていく手法には感心しきり。ものすごく大変でしょう。作業風景を見てみたいと思わされます。

この布の表現もすごいんです。木版画という表現方法がテクスチャーの表現に向いているのか、それともメイだけの特徴なのか。

ぼくがこの作品を観て帰った直後、比較的近いところにあるノートルダムでハンマーを盛った男が警官を殴ったわけです。(ローインパクトなテロ)

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野で企業の仕事もときどき。 ライフスタイル系媒体を中心に 紙とウェブともに寄稿中。