今年いちばんは何故かこれ

今年一番で聞いたレコードはなぜかドナルドフェイゲン。じつはビニール盤持ってなくて、こないだ手に入れたのは、米のAR盤。オリジナル盤というと、もう一つ、SRC(Specialty Records Corporation)盤が有名だけど、ARの方が初回プレスになる模様。聴き比べてないんだが、じゅうぶん端正で素晴らしい音。

よく、このアルバムはどこどこプレッシングがいい、なんてことを言う。たとえば、ボズスキャッグスの「シルクディグリーズ」なら、オリジナルコロンビアのサンタマリア工場のプレスがいいとか。

フェイゲンのこのアルバムは、なんでもどの国の盤も、いいらしい。

それはさておき、収録曲「IGY」の歌詞にあるように、ニューヨークからパリまで90分で行ける“明るい“未来を夢見てた時代があったなんて。そこを聴くとなんだかジーンとする。

アルバム発表時の82年は、「いまだってそう悪くない」と思ったものの、2022年はまったく明るくない。その落差に、改めてビックリする次第。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。