修理についての雑感
ぼくはカサが好きなのだけれど最近はカサに興味を持つひとがことさら少なくなっているんだとか。
愛用していた前原光熒商店のコウモリの玉留めピンがはずれてしまったので日本橋の丸善に修理にもちこんだ。
するとまず言われたのが「うちで購入なさったんですか?」。もちろんだから持ちこんだのだが、意表をつかれた質問だった。
ぼくがほのかに期待していたのは「長いあいだご愛用いただいてありがとうございます」だったのだが。
見積もりをとってからということになり、結局無償修理となったのだが、その間2週間。待ちきれなくなってこちらから電話したのだった。
引き取りにいったときも「はいはい、これですよね」(投げやりな口調)というかんじ。昨今はこういうかんじが多い。
いまどきコウモリなんてマニアックなものを使う人間はむしろ大切にしたほうがいいと思うのだが。みれば丸善のカサ売り場も小さくなってしまっている。
いいものが根付かない社会になってしまったのか、ここは。すこし悄然としたのだった。
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