来たことあるポルト

ポルトガル第二の都市、ポルトを訪れた。ジャガーの新型車の試乗会。ぼくは前のアウディの取材とつながったのだが、一日余ってしまったので一人で丸一に日ぶらぶら。めずらしい体験だった。

ポルトは過去にじつは何回か訪れたことあるのだけれど、今回街を歩いていて”あ、ここ来たことあるゾ”とか気がつく。それぐらいいつも街を見て回る時間がない。

見てのとおり美しい街で観光客でごった返している。いっぽうで古くさいかんじが、じつに男心をくすぐる。

たとえば目抜き通りにあるこのレストラン。だだっ広いかんじがなんともよい。1930年代の創業のようだ。観光客の団体がコーヒーだけ飲みに来て、ささっと帰ったりする。

ぼくは試しにここでランチを食べてみた。


これは名物ともいうタコとライス。ご飯が主体でなくタコが主体というのが日本と違っている。悪くないが、目抜き通りにあるのでこの店のは15ユーロぐらいする。

こちらは蛍光灯の光がなんともノスタルジックなお菓子屋さんのケース。とにかくポルトというかポルトガルのこういうケースは黄色い。理由は卵を使ったクリームが多いからだ。

ポルトガル名物のエッグタルトだ。これともうひとつ菓子パンとコーヒーを頼んで2.5ユーロだったのにはびっくりした。でも味は代々木公園の「クリスチアーノ」のもののほうが繊細かもしれない。でもポルトには本当にうまい店があるらしい。

ここは世界で最も美しい書店の一つと言われている「レロ・イ・イルマオン」。ホテルのコンシェルジェが”ぜひ行ってごらんなさい”と言うので4ユーロの”入場料”(!)を払って訪れた。書店なのだが入場料が必要なのだ。

正面にどんっとあるのは階段。ここから美術書とか扱っている上の階へ行く。ユニークな造型で、天井にはステインドグラスがはめこんである。

その階段を上から見た眺め。写真真ん中あたりからのぼってきて(あるいは降りていく)左右にわかれて二階へ。左の人物は降りていくところだ。

ちゃんと話題の新刊も扱っている。でもここで本を買っているひとはほとんどいないのは、ぼくがいた間に見たのがドイツ人とアメリカ人とアジア人だったからだろうか。

路地にはちゃんと今風のバーバーもある。それにしてもこういう店、世界中で見かける。ハードロックカフェのようなチェーン店なんだろうかと思うほどだ。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。