ピレリカレンダー2018

伊のタイヤメーカー、ピレリがいつもアートブックにもたとえられるカレンダーの2018年版をニューヨークで発表した。

昨年はパリ、一昨年はロンドンと、ぼくは継続的に発表会に呼んでもらっているが、今年のニューヨークはもっとも活気があったかんじだ。

2018年版の写真家はVOGUEなどのアーティスティックな写真で知られる英国のティム・ウォーカー。選んだコンセプトは「黒人キャストによる不思議の国のアリス」だ。

上の画像のようにティム・ウォーカーのファンにはたまらないもの。アリス役はモデルで知られるダッキー・トト Ducky Thotだ。

記者会見ではアンチレイシズムの考えをしっかり語り、今回のコンセプトを称賛していた。

上はガラディナーのシーンで、トトは左から二人め。すてきなドレスでの登場だ。

ティム・ウォーカーもアリスを黒人キャストで撮ることにより人種的な境目をなくすことをねらった、とインタビューで話してくれた。

ではメッセージ性と審美性どちらが残るかと尋ねると、審美的なもののほうが残るから、美しいものを作ればそこに込めたメッセージはずっと残る、というのが答えだった。

バラはアリスの重要なシーンに出てくるモチーフで、今回はあらゆるところに使われていた。

ウォーカーはトトの隣り、右から二人目。

ぼくはマッドハッターに扮したモデルのスリック・ウッズ(左端)がかなりいいと思った。

ガラディナーではこのマッドハッターのトップハットがインスタ映え(?)のためにいくつも用意され、出席者が喜んで写真を撮りあっていたのだった。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。