コンセプトカー
いまLEONのウェブのために自動車デザインにまつわる原稿をいろいろ書いている。
過去の画像とか見ていると「ああ、これ衝撃的だったなあ」と思い出すモデルに遭遇する。
そのうちの一つが上のFiat Ecobasic(1999)。名前のとおりフィアットによるエコカーの提案だ。
ボディはスペースフレームに合成樹脂製のパネルで軽量化。インテリアもいい。
基本的に2人乗りのコミューター的性格を強くしているのがわかる。クルマがないと移動しにくい欧州の街乗り用コンセプトだ。
「3リッターカー」といって100キロ走行するのに燃料を3リッターしか消費しないのが特徴だ。
こういう提案をみるとワクワクするのはなんでだろう。オレンジという色のせいばかりではないだろう。
上はエコベーシックと同じ年に東京モーターショーで公開されたフォードのコンセプトカー、021C。
VWでニュービートルのコンセプトメーキングを手がけたJメイズがフォードに移籍してデザイン全体をみるようになったあと、マーク・ニューソンに依頼してデザインされたモデルだ。
同じようなオレンジ色だけれどエコベーシックは真剣な提案性に満ちているいっぽう、021Cは遊び感覚。逆に素材や技術が色褪せても、シンプルなデザインだけは残ることの好例だ。
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