赤羽では日本酒とおでん

「UOMO」でのおでん取材、もう一軒は赤羽の「丸健水産」だ。

テレビ取材も多い店で、取材にも慣れているが、このご主人がなかなか。

お客のさばきかたが堂に入っている。

なれなれしくもなく、冷たすぎもせず。

お客と短い会話で欲しいものを買わせている。

会話によって客は「あ、自分はこういうのが欲しかったのか」と気づくしかけ。

写真の左に映っている角を曲がったところが立ち呑みスペースである。

ここのウリはカップ酒と、これを半分ほど飲んだあとに出汁を入れる「だしわり」。

朝から若き女子まで酒を飲んでいる。

なんで明るいうちから飲まなくてはいけないのかと私などは思うのだが。

だしわりは先代が、酒の空いたカップに出汁を入れてあげたところ、意外に酒と相性がいいと評判になったため始めたのだそうだ。

前は無料サービスだったがあまりにみなが頼むようになって「プラス50円」になった。

出汁はときどき入れ替えるのがこのお店の流儀で、そこはやっぱりちゃんとした「おでん屋」であるということだ。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。