トリエンナーレの展覧会
ミラノ・トリエンナーレ(デザイン美術館)では「Broken Nature」と題した自然環境と人間のかかわりをテーマにした企画展をやっている。
上の写真はスプツニ子!の「nanohana heels」だ。
「東日本大震災をきっかけに、<ヒールの先端から菜の花のタネが地中に植えられ、歩いたあとから菜の花が咲いていく>ヒールをSputniko!と靴デザイナー串野真也氏のコラボレーションで制作。
「菜の花にはセシウムやストロンチウムなど土壌の放射性物質を吸収する働きがある事がウクライナの研究機関で実証され、2000年代には約5万ヘクタール以上のチェルノブイリ周辺地域に菜の花がウクライナとベラルーシ政府によって栽培されるなどしています」
上記は作者のオフィシャルホームページにある説明だ。
上はアンナ・チテッリとラオル・ブレッツェルによる「Capsula Mundi」だ。
死体を収めるカブスルである。
灰でもいいのだけれど、土と混ぜて上に苗を一本植えて地中に埋める。
それによって自然に還っていくというコンセプトなのだ。
このまま吊してあってもおもしろいと思うがスペースが大変だろう。
これは年表の壁紙だ。
部屋ぜんたいは「Room of Change」と名づけられている。
地球史が現在にいたるまでさまざまなパラメターとともに図案化されているのだ。
よくよく見ると「アラル海の消滅」とか「蜂の個体数」とか「気候変動(陸地と水位の関係)」といったさまざまな項目がある。
アラル海はウズベキスタンの塩湖で旧ソ連がどんどん水をくみ出していった結果、半世紀で10分の1にまで干上がってしまったことで知られている。
じっくり見ているとけっこう背筋が寒くなる展示だ。
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