RAV4はハイブリッドが二重マル

トヨタの新型RAV4が発売された。

このあいだ乗ったところ、ガソリンも悪くないけれど、ハイブリッドがとてもよい。

エンジンのトルクとともに、トルクベクタリングを備えた4WDシステムが専用に用意されていて、これがなかなかどうして。

コーナリング時に内輪に積極的にブレーキをかけて回頭性をよくする仕組みである。

カーブを曲がっているとき、アクセルペダルを踏み込んだほうが安定して、しかも気持よく曲がれる気がする。

なかなか希有なドライビングフィールだ。


もう一つ細かいといえば細かいことだが、オーディオとエアコンのコントローラーの操作感はとてもいい。

大きな径のダイヤルで、回すときに少しオーバーシュートぎみになるように設計されている。

高級オーディオのつまみみたいだと思ったら、実際、これを設計したひとは高級オーディオのつまみを徹底的に研究したと聞いた。

なかなか気が回らないパーツだと思うが、ここにこだわりがあるので、俄然このクルマは光ってみえる。

ディテールまで気にして作られたクルマは、人間でいえばいいシャツを着ていたり、詩をたくさん知っているようなものかも。

なくても生きていけるがないと生きている甲斐がない。

ちょっとマツダとスバル(X-Break)が合体したようなダッシュボードのデザインが惜しい気もするけれど、そういうわけでRAV4、いい子だと思う。

人生を楽しくする要素がいろいろ入っている。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。