持ち帰ってきた楽しみは

鳴門取材(いま原稿執筆中)で訪れた同地唯一の造り酒屋「鳴門鯛」だ。

徳島の酒造メーカーの多くは山のほうの県境に集中しているという。

そのなかで鳴門鯛はめずらしい老舗なのだ。

上のいいかんじの”絵”は200年ぐらい前の土蔵のもの。

鏝(こて)絵の職人が「最後の仕事になるかもしれないから描かせてくれ」と10年前に仕上げてくれたものだそう。

いい意匠だなあ。

ここでは本醸造を一本買ってきた。

さまざまな酒を造っているところで度数は18度から20度とワインに慣れている身からするとけっこう強めだ。

おもしろいのは下記のお酒である。

お店にクリップが貼ってあって「ブレードラナー2049」の酒場のシーンに3秒映ったのだそうだ(そのシーンの画像もあった)。

「でもなんでこのお酒が、っていうのは私たちもわからないんですよ」とは蔵元。

工業的なボトルにエキゾチックなエチケットの組み合わせがユニークだ。

そのあたりがウケたとしても不思議でない気がする。

でも誰がどうやって見つけて現場に持ちこんだのだろう。

映画がオリジナル版のようにブレークしていればトリビアとして人気が出たかもしれない。

私は好きな映画だけれど地味だし物語性に乏しいという弱点があるのはたしかだ。

ということはともかく。

おもしろい。



ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。