TRI-AD訪問してみた

トヨタは自動運転の研究開発をする会社を東京・日本橋に持っている。「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社(TRI-AD)」と呼ばれるその会社のお披露目が、12月に行われた。

仕事が立て込んでいたときだったので、ご招待いただいたのだが、どうしようかなあと迷っていたのだが、広報部のTさんから「ぜひどうぞ」と電話をもらったので出かけてみたら、おもしろかった。

広いオフィスで、いま従業員は200人ぐらいいるそうだ。国際は多様。でもジェイムズ・カフナーCEO(上の画像中央)は、「倍にスタッフを増やしたい」と意気込んでいた。

具体的な仕事の内容は教えてもらえなかったが(聞いても私にはわからないだろう)、暑い気候にも耐えるLIDAR(レーザーとレーダーを使って地形を三次元でとらえるナビゲーションのための」装置)など、物理的な開発もあるていどやっているようだ。

東京にオフィスを持つ意味について、「海外に出やすいし、(トヨタのある)名古屋とも遠くないし、スタッフの雇用の際にも東京だとアピール度が高い」(カフナーCEO)そうだ。

オフィスはグーグルっぽいなと思っていたら、カフナーCEOの前職はグーグルで自走車開発チームにもに携わっていたのだった。それ以前は、スタンフォード大学のコンピュータ科学ロボティクス研究所博士号を取得し、日本学術振興会の博士研究員として東京大学でヒューマイドロボット向けのソフトウェアと計画アルゴリズムを研究……と続くのがカフナーCEOの経歴だ。

話を聞いていた自動車ジャーナリストはなんだかキツネにつままれたような顔をしているひとが多かったのがおかしかった(私だけではないのだ)。それでも経営陣が熱く語るので、「自分も働きたくなった」という声がぼそぼそ聞こえてきた。みんな「絶対ムリだから」と心のなかで反応していたはずだ。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。