日光は秋だった

ロールスロイスの新型「ゴースト」に乗りに日光に出かけたのは20年11月の下旬だった。私が訪れたときは秋の終わりというかんじだったけれど、去った翌日には積雪。21年の1月になったいま、積雪はほとんどないみたいだけれど、気温がマイナス10度。

ゴーストはずいぶん楽しませてくれるクルマだった。戦場ヶ原も走ったし、いろは坂も。電子制御サスペンションと後輪操舵システムのおかげで、どんなカーブでもくるくるというかんじで回っていってしまう。

くわえて、重いボディと、やはりサスペンションのセッテティングのおかげで、高速での乗り心地のいいこと。私は個人的に重いクルマの乗り心地が大好きなので、いい気分にさせてもらった。

このゴーストのコンセプトはPost Opulence、過剰を排することらしい。たしかに、ベントレーなどと較べると、過剰なぜいたくさは抑えられている。ベントレーと比較されることもあるロースルロイスが、まったく違った方向へと進んでいるのがおもしろい。

これからはライフスタイルカンパニーになる、と20年秋に新しいロゴを発表した際に”宣言”したロールスロイスは、これからどんなクルマづくりをするんだろうか。

ちなみにEV化にはかなり慎重なもよう。技術はもうこれで間違いない、となった時点までロールスロイスは冒険しない、というのがモットーだそうだ。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。