Sクラスは座ってナンボ

メルセデス・ベンツSクラスがフルモデルチェンジした。こういうとき日本法人は郊外のホテルを舞台に試乗会を開催してくれるものだけれど、今回はコロナ禍ゆえ、個別貸しだし。六本木のリッツカールトンで車両のピックアップして、走りまわって(試乗と撮影ということ)のちほど同じところへ返却。こんな時代になってしまったのだ。

GQ ジャパンのI氏が借り出してきてくれたS500 4MATICロングは、ISGというマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた3リッター直列6気筒搭載。このボディでもまったく不満がないし、10段オートマチックというだけあって、制御が細かい。

回生システムを組み込んだブレーキだけ踏んだときの制動力の立ち上がりが期待より遅れぎみ。これには慣れる必要があるものの、あとは後輪操舵もそなわってよく曲がる。

今回のセリングポイントは、車内どの席にいても対話型音声認識システムが作動すること。後席にいて、「暑いんだけど」というとそこだけ温度を調整してくれる。しかもコマンドを発している席(からの要望を聞き入れていると示すために)その席をLEDライトがスポットで照らすという芸のこまかさ。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。