こっちもSmall Giantか

いま出ている「Forbes」誌は人気企画「Small Giants」が特集。その号では連載でレクサスISを採り上げた。20年秋に大きなマイナーチェンジがあって、とても走りがよくなったのがこのレクサスのなかでは小さめなサイズのセダン「IS」だ。

シャシーに手を入れ、ホイールとホイールハブの締結にはハブボルトを使って、操舵のときのダイレクト感を増すなど、レクサスのエンジニアとしてはやりたかったであろうことを、いろいろ実行に移しているのが特徴だ。

これに乗ると、レクサスが目指しているのはメルセデス・ベンツと比肩するブランドになることなのだろうか、と思わないでもない。でもじっさいにレクサスに聞くと、それはそうでもないらしい。メルセデス・ベンツなどドイツ各社は意識するものの、昔みたいにクルマを分解するなどして、それを超えるものを目指す、などという作り方はしていないんだそうだ。

それを聞いてすこし安心した。でもそれでも、ではレクサスは走りのいいスポーティセダンをひとつの看板とするブランドになるのか、そのあたり、レクサスの言葉で聞いてみたい。メルセデス・ベンツは「最善か無か」、BMWは「駆け抜けるよろこび」、アウディは「技術を通しての前進」とドイツ各社は企業スローガンを掲げている。製品と結びついたわかりやすいスローガンっていいよね、と私も思うのだ。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。