雌豚のベルタ
シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼンにあるポルシェミュージアムで、ぼくが大好きなポルシェのレーシングカーと出合いました。1971年の917/20。愛称は「雌豚ベルタ」。通称「ピッグ」です。ポルシェの話をしているときピッグといえば誰もがこのクルマのこととピンときます。
それまでレースで活躍していた917LHのバリエーションで、全幅はやたら大きく(2210ミリ)、いっぽうテールはカットされていました。本によるとLHはスピンすると長いテールへのダメージが大きいため、ショートテールのこのピッグが開発されたといいます。
当時このかたちは審美的に評判が悪かったみたいですぐにピッグとあだ名がつけられました。ポルシェのレーシングチームではそこで(頭にきたのか?)車体色を豚色に塗って、肉とおなじ部位を書き込んでしまいました。
ぼくはこんなユーモアのセンスが大好きなのですが、当時スポンサーだったイタリアのリキュールメーカー、マルティニはつきあってられん、と車体にロゴを入れるのを禁止してしまいました(右側の車体にマルティニのロゴがありますね)。その逸話も好き。
はたしてピッグ、それほど成績はふるわず、マシントラブルではあったのですがルマンではリタイヤとなってしまいました。
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