音楽の趣味(クルマメーカー篇)

クルマにとってハイファイは重要だが、試乗会だとなかなか試せないジレンマがある。試すと感心することが多い。

すこし前にアウディがケープタウンで開催した新型A7スポーツバックの試乗会。このときはケープ・オブ・グッドホープ(いわゆる喜望峰)まで遠乗りも出来た。

クルマの出来もさることながら、もうひとつ感心したことがある。車内にあらかじめ入れられていた音楽だ。

趣味がいい。というか、ぼくとけっこう合っていた。

なかでもドイツのBirth Controlの「Gamma Ray」がはいっていた。「Hoodoo Man」(1972)収録曲だ。かなりノリのいいファンクロックで、英詞はやや政治的なアイロニーが込められている。

誰がこの曲を?と試乗会の事務局に尋ねてみたが、誰もよくわからないとのこと。

アウディやるなあ。

センスがいい。

いまは。こういうところに感心している場合、だと思うのだ。

生活がないとクルマだって成立しない。

ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。