レクサスがBEVを出した理由は
中国は広州で自動車ショーがあり、レクサスの招きをもらって、取材に訪れた。眼目はレクサス初の市販型電気自動車「レクサスUX300e」。BEV(バッテリー駆動のEV)である。
じつはこのクルマ(のコンセプトモデル)に、10月テストコースで乗せてもらっていた。注目のポイントは比較的大容量のバッテリーを搭載して走りのよさを追求していることと、フラットな乗り心地と、カーブでの操縦性のよさ、と説明された。
はじめての道で、しかも速度制限があったので、十分に理解できたかどうかはあやしいけれど、それでも、そのときの印象はかなりよかった。
レクサスで電動車を統括する技術者の渡辺剛さんによると、「電動車には、静粛性と車体安定性と操縦性という、燃費いがいに見るべきところが多くある」ということだった。
渡辺さんも電動車の担当になって「改めてその可能性の高さに気づいたぐらいです」と言う。
じつは広州ショーの前に、これまで電動車(あちらでは「新エネルギー車」とよぶ)の普及に力を入れてきた中国政府が方針変更というのが驚きとともに受け止められていた。補助金の削減がおもな内容だ。
でもレクサスの澤良宏プレジデントは、ビジネスチャンスがあるから発表して中国市場に導入というのではなく、「電動車はレクサスにとって必然的な技術なので、今回のUX300eを発表したのです」と応えている。
それにしても広い広州ショーの会場は、ものすごい数のクルマで埋め尽くされ、その多くが新エネルギー車だったのには、あらためて驚いた。
中国のブランドでは、売りっぱなしでなく、高電圧の充電ステーションを作ったり、レストラン併設のコミュニティスペースを作ったり、とインフラの拡充に力を入れているところが少なくない。
レクサスにはブランドという強みがあるので、けっこういいかんじで戦っていけるのだろう。日本では2021年の発売だそうだ。
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