これが本業ではないと思うが

日産が三菱との合弁会社を作って開発した新型「ルークス」に乗った。ハイトワゴンという背の高いスタイルのジャンルの軽自動車だ。

これが日産の”本業”とは思いたくない(いいセダンやスポーツクーペで勝負していただきたい)が、同社が開発の指揮をとったというルークス、いい出来だ。

なにより驚いたのは、力強い走り。発進用に電気モーターを組み合わせたターボエンジン搭載モデルだと、スルスルスル〜と街中でも交通の流れをリードする加速を見せる。

乗り心地もしっとり系で、シートの作りもおそらくいいのだろう、意外なほど快適。

かつ「プロパイロット」と呼ばれる運転支援システムの出来にも感心した。スイッチひとつで、わかりやすく起動。先行車追従と、ステアリングホイールの操作支援が同時に行われる。これも反応がよくて、首都高速では出来のよさを味わえた。

操舵支援も急でなく、車線の中央にいられるように車両がわがコントロールするのが不自然でないのだ。

内外装に趣味性がないというか、デザイナーの明確なビジョンが欲しかったのだけれど、それさえあれば、ものすごくいいクルマになっただろう。


ogawa fumio HP

小川フミオのホームページ フリーランスのライフスタイルジャーナリスト。 クルマ、グルメ、ファッション(ときどき)、多分野のプロダクト、人物インタビューなど さまざまなジャンルを手がける。 編集とライティングともに得意分野。ライフスタイル系媒体を中心に紙とウェブともに寄稿中。